木を見せず、森も見せず

なんか前回の更新から1か月も更新が滞っていた…。小説のほうはせっせとアップしてたんですけどね。どうも最近忍たまについて語るような生活をしてないせいだったのでしょう。

 

ところで昨日届いた週刊ダイヤモンドの特集がなかなかの残念クオリティだったので、ちょっと紹介しちゃおうかと思う。曰く「あなたの娘は何を考えているのか?

 

週刊ダイヤモンドとはいわゆる経済誌で、読者層はもっぱらビジネスパーソン、つまり中高生の子どもを持っているような世代が中心(あるいはもっと上かも)だから、この特集のターゲットは当然、中高生の娘を持つ父親、ということになるわけであるが、それにしてもこの特集の「女子中高生」を描写する切り口の十年一日のごとき紋切り具合はむしろすがすがしささえ覚えるほどである。10年前の同じ記事を転載したとしても違和感を感じないほどの進歩のなさはいったいなんなんだろう。月日の進歩を辛うじて感じるのは、文中にFacebookとかmixiが出てくるくらいか(そういえばtwitterは登場しない)。

 

この手の特集に必ず登場する「現役女子中高生覆面座談会」なるものは本特集でも健在である。これもまた語る内容が10年前とそう変化が感じられないのはなぜだろうか。10年前から変化してないのか、それとも変化してなさそうなメンバーを集めたのか。とりあえず女子中高生を語るタームに渋谷とか彼氏とかHとかを散りばめれば事足れりという化石的な編集方針はそろそろ改めたらいかがだろうか。随所に登場する専門家のコメントも含めて総括すれば、本特集は浅薄な若者論とスキャンダリズムのキメラ(合成物)にすぎない。とりあえずこの段階で言えることは、このようなステレオタイプな切り口を離れられない以上、「あなたの娘」(木)も「娘世代」(森)も見ることはできないということである。

 

とはいえ、本特集のあまりに奔放な「女子中高生の実態」を読めば、年ごろの娘を持つおじさまたちの心胆を寒からしめるに十分であり、また本誌を購読する人はそれを期待しているとすれば、本特集はまさに読者の期待に沿ったものであり、まことにあっぱれなマーケティングの成功例なのであろう。

 

忍たまをこよなく愛する(そしてこのブログを目にするであろう)世代と、週刊ダイヤモンドを購読する世代は、かなりの確率で被ることはないだろうとは思うけれど、このブログを読む皆様のお父さんの世代は、こんなコメントは十分な解説がない限りおそらく理解困難であることは心得ておいたほうがよいかもしれない。

 

[父親と娘のギャップ]についての娘世代のコメント:

「普通のアニメファンだと思ってるけど、実は腐っていること」(兵庫県 高1)